根本美穂 医師の経歴
2004年 | 信州大学医学部 | 卒 業 |
2004年 | 近畿大学医学部付属病院皮膚科 | 勤務 |
鈴木形成外科 | 研修医 | |
2010年 | 梅田ササセ皮膚科 | 院長 |
2012年 | 近畿大学医学部奈良病院 | 非常勤医師 併任 |
2012年3月 | 梅田ササセ皮膚科 | 退職 |
2012年5月 | ねもと皮フ科・形成外科 | 開院 |
山田秀和 医師の経歴
1981年 | 近畿学医学部 | 卒業 |
1985年 | ウイーン大学皮膚科・米国ベセスダNIH免疫学 | オーストリア政府給費生 |
1989年 | 近畿大学医学部皮膚科 | 講師 |
1996年 | ウイーン大学 | 近畿大学在外研究員 |
1999年 | 近畿大学医学部奈良病院皮膚科 | 助教授 |
2005年 | 近畿大学医学部奈良病院皮膚科 | 教授 |
2007年 | 近畿大学アンチエイジングセンター | 創設 |
2021年 | 日本化粧医療学会 | 理事長 |
2022年 | 近畿大学 | 客員教授 |
自由が丘クリニック | 非常勤 | |
現在 | ねもと皮フ科・形成外科 | 勤務 |

ここからはまぶたのクリニックのコラム編集部であり当記事の筆者である私が、他のクリニック・医師をWEBサイトで紹介している背景について説明します。
医療脱毛の基本原理と3つのレーザー論文から仕組みと違いを解説

結論、医療脱毛は科学的根拠に基づきレーザーを使い分ける治療であり、その効果とリスクを正しく理解することが重要です。
医療脱毛は、毛のメラニン色素にのみ反応するレーザー光を使い、熱で毛を破壊する「選択的光熱分解」という原理を利用します。
レーザー光が毛の黒い色素(メラニン)に吸収されて熱に変わり、毛の再生に関わる毛乳頭やバルジ領域を破壊する仕組みです。
ただし論文では、毛を完全に除去することは稀だと指摘しています。
そのため、毛が少なくなる、または薄くなるといった効果が現実的な期待値です。
一般的に黒い毛が最もよく反応しますが、皮膚の色の濃い肌は熱による副作用のリスクが高まるため、注意が必要だと述べられています。
医療脱毛では主に、アレキサンドライトレーザー・ダイオードレーザー・YAGレーザーという3種類のレーザーが使われ、それぞれ特徴が異なります。
論文では、3つのレーザーの波長や特徴、痛みの違いが以下のようにまとめられています。
レーザーの種類 | 波長 | 特徴 | 痛み |
---|---|---|---|
アレキサンドライト | 755nm | ・メラニン吸収率が高い ・色白肌や濃い毛に効果的 | 低〜中程度 |
ダイオード | 800-940nm | ・幅広い肌質や毛質に対応 ・産毛にも効果が期待できる | 中程度 |
ヤグ | 1064nm | ・波長が長く深部に届く ・色黒肌や日焼け肌にも対応 | 高い |
このように、レーザーは種類によって得意な肌質や毛質が異なります。

安全で効果的な脱毛を行うには、肌質や毛質に合わせたレーザーの選択が重要になると言えるでしょう。
医療脱毛の照射方法と最新技術を論文から解説
医療脱毛の照射方法には、大きく分けて2つのタイプがあります。
低出力のレーザーを連続で照射する「蓄熱式」と、高出力のレーザーを単発で照射する「熱破壊式」です。
論文では、それぞれの特徴が以下のように報告されています。
照射方法 | 特徴 | 痛み |
---|---|---|
蓄熱式 | ・低出力でじっくり加熱 ・日焼け肌や敏感肌にも対応 (ダイオードレーザーなど) | 少ない |
熱破壊式 | ・高出力で毛根を破壊 ・太く濃い毛に効果的 (アレキサンドライト、ヤグレーザーなど) | 比較的強い |
痛みが少ないのは蓄熱式ですが、効果の実感には時間がかかる場合があると論文では述べられています。
また、近年では複数の波長のレーザーを同時に照射する「コンビネーション脱毛」という技術も登場しています。
これにより、様々な毛の深さやタイプに一度で対応できるとされ、治療の選択肢はさらに広がっていると言えるでしょう。
医療脱毛の「永久」とは?永久減毛と永久脱毛の違い
この二つの違いを理解することは、治療への期待値を正しく持つ上で非常に重要です。
項目 | 永久減毛 | 永久脱毛 |
---|---|---|
定義 | 長期間にわたり毛の再生が安定して減少する状態 | 毛が完全に再生しない状態を目指すこと |
目的 | 毛の再生を遅らせ量を減らすこと | 毛の再生を完全に抑制すること |
現実的な効果 | FDAに定義され医療脱毛で目指される効果 | 現在の技術では保証が難しいとされる |
米国食品医薬品局(FDA)は「永久減毛」を治療後に再生する毛が長期間にわたり安定して減少することと定義しています。
つまり医療脱毛で期待される効果は毛がゼロになる「永久脱毛」でなく毛量が長期的に減る「永久減毛」と理解しておくことが大切です。
医療脱毛の効果とリスク
医療脱毛は、顔の産毛やヒゲ、そして腕や脚、VIOなど、全身の様々な部位に適応されます。
論文によると、一般的には4〜6回の施術で長期間の減毛効果が期待できるとされています。
近年では、子供向けの「キッズ脱毛」や、将来の介護を見据えた「介護脱毛」のニーズも高まりを見せています。
しかし、医療脱毛には効果の限界やリスクも存在します。

論文では、特に懸念されるリスクとして、やけど(熱傷)や色素沈着が挙げられています。
これらのリスクを避けるためには、施術者の高い技術と経験が不可欠です。
また、患者一人ひとりの肌や毛の状態を正確に見極め、適切なレーザー機器を選択することが重要だと論文は示唆しています。
医療脱毛の最新技術と今後の展望

医療脱毛の技術は進化し続け子供から高齢者まで幅広い年代のニーズに対応しています。
論文では特に子供向けの「キッズ脱毛」や将来を見据えた「介護脱毛」の需要が紹介されています。
これらは見た目の悩みだけでなくいじめや介護現場の問題解決といった目的も持っています。
また論文ではレーザー機器の小型化や家庭用脱毛器の普及といった今後の展望にも触れています。
しかしその一方で安全性の確保が重要な課題になると警鐘を鳴らしています。
施術者の適切な教育や資格制度の確立そして法整備が求められると論文は結論づけています。
医療脱毛のカウンセリングと施術前の準備
論文では安全で効果的な医療脱毛のために事前のカウンセリングが不可欠であり、効果やリスクを十分に説明し患者の納得を得ることが重要だと述べられています。

丁寧なカウンセリングは患者が抱える不安を軽減するだけでなく、治療への理解を深め施術効果を最大限に引き出すことにも繋がります。
また施術前には、日焼けや湿疹といった皮膚トラブルの有無を確認し、患者一人ひとりの肌状態に合わせた適切な施術計画を立てることが大切です。
さらに施術部位の体毛は、事前に適切な長さに整える必要があり、これによってレーザーの熱エネルギーが毛根に効率よく届き効果を最大限に引き出します。
痛みの管理方法についても事前に丁寧な説明があり、冷却装置や麻酔クリームで痛みを軽減できる一方で、麻酔にはアレルギーのリスクもあるため注意が必要です。
医療脱毛の副作用とその対策
医療脱毛では副作用が起こる可能性がありますが、論文ではその対策も示されています。
施術後には赤み、腫れ、痛みなどが生じることがありますが、通常は数日で改善します。
稀に、やけど(熱傷)や色素沈着などの重篤な副作用が起こる可能性も報告されています。
論文で報告されている主な副作用と対策は、以下の通りです。
副作用の種類 | 主な症状 | 主な対策 |
---|---|---|
一時的な反応 | 赤み・腫れ・痛み | 冷却・保湿ケア |
熱傷・色素沈着 | 皮膚の損傷・色の変化 | 適切な機器選択・冷却・施術者の技術 |
硬毛化・多毛化 | 逆に毛が濃くなる | 非常に稀な合併症として報告 |
これらのリスクを軽減するためには、施術前の肌状態の確認や、適切な機器選択が重要です。
また施術後は、冷却や保護を行い、過度な日光露出を避けるなど、適切なケアが副作用の予防に繋がります。
医療脱毛の施術後ケアとアフターケア指導
論文では、施術後のアフターケアが副作用のリスクを管理し、効果を最大限に引き出すために重要だと述べられています。

施術直後は、炎症や痛みを抑えるための冷却や保護が不可欠です。
日常生活での注意点と、定期的なフォローアップについて、論文では以下のようにまとめられています。
ケアの種類 | 具体的な注意点 |
---|---|
日常生活の注意 | ・入浴は翌日から可能だが、施術部位を強くこすらない ・施術後1週間は、激しい運動や汗をかく活動を避ける ・過度な日光露出を避け、日焼け対策を徹底する |
定期的な通院 | ・複数回の施術が必要なため、定期的なフォローアップが不可欠 ・効果や副作用の有無を確認し、次回の施術計画を調整する ・初回コース終了後も、メンテナンス治療が必要な場合がある |
このように、施術後のセルフケアと定期的な通院を組み合わせることが、安全で満足度の高い医療脱毛には欠かせない要素と言えるでしょう。
医療脱毛は施術者の技術と経験が重要
論文では、医療脱毛が高度な技術と経験を要する医療行為だと強調されています。
不適切な手技では十分な効果が得られないばかりか、重篤な副作用を引き起こす可能性もあります。
施術者の経験によって、以下のような差が生まれると考えられます。
項目 | 経験豊富な施術者 | 経験の浅い施術者 |
---|---|---|
機器選択 | 肌質や毛質に合わせ最適に選択 | 機器の特性を理解せず選択 |
設定 | 出力や冷却を適切に調整 | 不適切な設定で効果減・リスク増 |
リスク管理 | 熱傷などのリスクを最小化 | 重大な副作用を引き起こす可能性 |
このように、施術者の技術や経験は、効果を最大限に引き出し、副作用を最小限に抑える上で不可欠な要素です。
医療脱毛の今後の展望と課題
論文では、医療脱毛の今後の展望と、それに伴う課題についても言及されています。
技術の進歩により、レーザー機器の小型化や家庭用脱毛器の普及が進み、高齢者施設などでの活用も期待されています。
しかしその一方で、安全性の確保が重要な課題になると警鐘を鳴らしています。

技術が進歩し医療脱毛がより身近になるからこそ、施術者の適切な教育や資格制度の確立、そして法整備が求められると論文は結論づけています。
また、当院では当記事で解説した論文を参考に以下の記事を公開しています。
医療脱毛に関する専門的な知識を深めるため、臨床結果・医療技術に関する具体的な事例も学び取り入れた上で、最新の研究論文・臨床試験データに基づいて信頼性の高いコンテンツの作成に努めています。
このように、当院では信頼のおける学術誌で発表された論文等を参考に、クリニック選びの実践的なアドバイス・治療内容の解説をしております。