読み:ほーまーあいあーる(いんすりんていこうせいしすう)
英語表記:HOMA-IR
ラテン語語源:なし
カテゴリ:内分泌学・代謝学・糖尿病学
略語:HOMA-IR
HOMA-IR (インスリン抵抗性指数) の項目 | HOMA-IR (インスリン抵抗性指数) の情報 |
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HOMA-IR (インスリン抵抗性指数) の定義 | ⚪︎インスリン抵抗性を評価するための指標 |
HOMA-IR (インスリン抵抗性指数) の計算方法 | ⚪︎空腹時血糖値と空腹時インスリン値を用いた計算式 |
HOMA-IR (インスリン抵抗性指数) の主な用途 | ⚪︎糖尿病やメタボリックシンドロームのリスク評価 |
HOMA-IR (インスリン抵抗性指数) の主な検査対象者 | ⚪︎糖尿病の疑いがある方 ⚪︎メタボリックシンドロームの疑いがある方 |
HOMA-IR (インスリン抵抗性指数) の正常範囲 | ⚪︎一般的には1.0未満が正常とされる |
HOMA-IR (インスリン抵抗性指数) の主な改善方法 | ⚪︎食事療法 ⚪︎運動療法 ⚪︎薬物療法 |
HOMA-IR(インスリン抵抗性指数)とは、インスリンと血糖値の関係を評価し、体内のインスリン抵抗性の程度を測定するための指標で、糖尿病や肥満などの代謝異常が疑われる際に用いられます。
HOMA-IR(インスリン抵抗性指数)は、体内でインスリンがどれだけ効きにくくなっているか(インスリン抵抗性)を評価するために用いられ、2型糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクを把握するのに役立ちます。
HOMA-IR(インスリン抵抗性指数)が高くなる主な原因は、生活習慣関連です。
具体的には、肥満(特に内臓脂肪型肥満)・運動不足・高糖質や高脂肪食・加齢・ストレス(コルチゾールなど)・睡眠不足・喫煙(炎症反応の亢進や血管内皮機能障害)があります。

インスリン受容体やインスリン情報伝達経路に関わる遺伝子の多型などの、遺伝的要因もHOMA-IR(インスリン抵抗性指数)に関連することがあります。
HOMA-IR(インスリン抵抗性指数)が高くなることで、体重増加・疲れやすい・だるい・肌トラブル・血圧の上昇・脂質異常・月経不順・集中力の低下や頭がぼーっとするなどの症状があります。
HOMA-IR(インスリン抵抗性指数)の計算方法は、空腹時血糖値(mg/dL) × 空腹時インスリン値(μU/mL) ÷ 405です。

結果が1.6以下であれば正常、2.5以上であればインスリン抵抗性があると判断されることが多いです。
HOMA-IR(インスリン抵抗性指数)の測定に必要な空腹時血糖値と空腹時インスリン値の検査は、医師が必要と判断した場合は保険適用となりますが基本的に自由診療になります。
HOMA-IR(インスリン抵抗性指数)の改善方法は、食事療法(糖質制限・低GI食・食物繊維豊富な食事)・運動療法・体重管理(過体重・肥満の改善)などが挙げられます。

必要な場合、インスリン抵抗性改善薬や血糖降下薬などの薬物療法を行う可能性もあります。
生活習慣の改善を継続することで、数ヶ月~年単位でHOMA-IR(インスリン抵抗性指数)の改善が見られることが多いです。
HOMA-IR(インスリン抵抗性指数)を放置すると、2型糖尿病・心血管疾患・非アルコール性脂肪性肝疾患・多嚢胞性卵巣症候群・脂質異常症などの合併症のリスクが高くなる可能性があります。
健康診断で血糖値や中性脂肪が少し高めと指摘されたり、特に食事量を変えていないのに体重が増えやすくなったと感じる場合、HOMA-IR(インスリン抵抗性指数)が高い可能性があります。

食後に異常なほどの眠気や疲れを感じたり、将来的に糖尿病や動脈硬化のリスクにつながることも考えられるでしょう。
HOMA-IR(インスリン抵抗性指数)が高くなったことで感じる症状に悩んでいる場合は、一度医師に相談し、適切な検査とアドバイスを受けることを推奨します。