読み:かっしょくしぼうさいぼう
英語表記:Brown Adipose Tissue
ラテン語語源:adipo-(脂肪)+cyto(細胞)
カテゴリ:代謝・生理学・内分泌学
略語:BAT(医療略記)
褐色脂肪細胞の項目 | 褐色脂肪細胞の情報 |
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褐色脂肪細胞の 主な役割 | ⚪︎熱産生による体温調節 ⚪︎エネルギー消費の促進 |
褐色脂肪細胞の 主な場所 | ⚪︎肩甲骨周辺 ⚪︎首 ⚪︎腎臓周辺 |
褐色脂肪細胞の 主な特徴 | ⚪︎ミトコンドリアが豊富 ⚪︎ウントカップルたんぱく質1(UCP1)の発現 |
褐色脂肪細胞の 主な活性化要因 | ⚪︎寒冷刺激 ⚪︎アドレナリン |
褐色脂肪細胞の 主な影響 | ⚪︎肥満予防 ⚪︎糖代謝改善 |
褐色脂肪細胞の 主な研究領域 | ⚪︎代謝疾患の治療 ⚪︎肥満治療 |
褐色脂肪細胞には、生まれつき備わっている「古典型BAT」と、大人になってから誘導される「ベージュ脂肪」という2つのタイプがあります。
褐色脂肪細胞は肩甲骨の周辺・首・脊柱近くなど、特定の部位に集中して存在し、寒さなどの刺激によって活性化される特徴があります。
褐色脂肪細胞の活性が高い方は、エネルギー消費が促進され、体温維持・インスリン感受性の改善など、代謝面での良好な影響が報告されています。
一方で、加齢・肥満・運動不足などによって褐色脂肪細胞の活性が低下すると、基礎代謝が下がり、体重が増えやすくなる傾向があります。

褐色脂肪細胞の活性化を促すには、軽度の寒冷刺激・カプシノイドや緑茶カテキンなどの食品成分を取り入れる方法が注目されています。
また、運動や冷水シャワーなどを日常生活に取り入れることで、自然な形で代謝をサポートすることが期待されています。
ただし、過度に身体を冷やすと心血管系への負担を増大させるため、心疾患や高血圧をお持ちの方は一部の方法に注意が必要です。
褐色脂肪細胞は、体内でエネルギーを熱として放出する役割を持っている可能性が高いです。
日常的に寒さを感じる環境に身を置くことで、褐色脂肪細胞の活動が活発になると考えられています。
これにより、代謝が向上し、体重管理に寄与する可能性があるので、寒い時期に適度な屋外活動を行うことを推奨します。