ポリヌクレオチド製剤

読み:ぽりぬくれおちどせいざい
英語表記:Polynucleotide Preparation
ラテン語語源:poly-(多い)+nucleus(核)+-tide(構成要素)
カテゴリ:美容皮膚科・再生医療・注入治療
略語:PN(医療・美容業界略記)

編集部

結論、ポリヌクレオチド製剤とは、細胞を構成する核酸の一種である、サーモン由来の「ポリヌクレオチド」を主成分とする、注入型の美容医療製剤です。

項目情報
ポリヌクレオチド
製剤の
主な原因・分類
⚪︎ UV光老化による
真皮コラーゲン減少
⚪︎ 内因性加齢で
線維芽細胞活性低下
⚪︎ 萎縮性瘢痕
⚪︎ 熱傷瘢痕など組織損傷部位
⚪︎ 変性性膝関節
⚪︎ 腱靱帯損傷の軟部組織再建
⚪︎ 分子量基準で
PDRN < 1 500
kDa・PN ≥ 1 500 kDaに分類
ポリヌクレオチド
製剤の
よくある症状
⚪︎ 目元⚪︎ 頬の浅いシワ
⚪︎ ハリ低下⚪︎ 化粧崩れ
⚪︎ 口周囲の細かいシワ
⚪︎ 慢性紅斑
⚪︎ 敏感肌のヒリつき
⚪︎ 萎縮性ニキビ痕の凹凸感
⚪︎ 階段昇降時の膝痛⚪︎ こわばり
ポリヌクレオチド
製剤の
重症度の分類と目安
⚪︎ Glogau I–II
(軽度光老化)→PN1–2回
⚪︎ Glogau III–IV (深いシワ)→
PN3–4回+レーザー併用
⚪︎ Kellgren–Lawrence
I–III膝OA→IA PN週1×6回
ポリヌクレオチド
製剤の
診療科・保険適用
の有無
⚪︎ 美容皮膚科
⚪︎ 形成外科 : 自由診療(日本)
⚪︎ 整形外科 : 自費(日本)
⚪︎ 韓国一部保険収載例あり
⚪︎ 欧米 : クラスIII医療機器
審査中
ポリヌクレオチド
製剤の
関連する治療法
⚪︎ PNメソセラピー
0.2–0.3 mL/ポイント
全顔 2–4週隔×3–4回
⚪︎ Rejuran HB(水光注射) PN+HA
+リドカイン
⚪︎ フラクショナルレーザー後
外用PN
⚪︎ IA PNゲル膝OA 週1×6回
⚪︎ 腱損傷局所PN 週1×3回
ポリヌクレオチド
製剤の
注意点・悪化要因
⚪︎ 強いUV曝露⚪︎ 喫煙
⚪︎ 高糖質食でコラーゲン分解↑
⚪︎ サウナ⚪︎ 高温浴⚪︎ 肥満
⚪︎ 激運動を24–48 h回避
⚪︎ NSAIDs
⚪︎ アルコール48 h回避で
内出血リスク↓
⚪︎ 深屈曲動作で膝OA負荷↑

ポリヌクレオチド製剤とは、サーモン由来のDNA断片から抽出されるポリヌクレオチドを主成分とする、注入型の美容医療製剤です。

ポリヌクレオチド製剤は、年齢や環境要因による、頬や目元のシワ・肌の乾燥・はり感の低下・弾力低下などの症状に有効な注入剤です。

また、ポリヌクレオチド製剤は線維芽細胞の増殖を促すことで、肌自己修復力を向上させることができます。

編集部

さらに、ポリヌクレオチド製剤には、血管新生、抗炎症反応を促進させる効果があるため、炎症性疾患にも効果が期待できます。

ポリヌクレオチド製剤を受けたい場合、専門領域である、形成外科・美容外科への受診や相談を推奨します。

ポリヌクレオチド製剤の注入後は、軽度の腫れや・赤みが1~2日程度現われるダウンタイムがあることが注意点として挙げられます。

編集部

ポリヌクレオチド製剤を受けた後は、1~2日程度、紫外線曝露・喫煙・高温浴・激運動・アルコールなどは避けるようにしましょう。

ポリヌクレオチド製剤を受けたい方は、スケジュール管理に注意が必要です。

肌の乾燥・キメの乱れ・小ジワが気になる場合、加齢や紫外線などにより、肌の修復力や保湿力が低下している可能性が高いです。

ポリヌクレオチド製剤は、こうした肌環境の改善方法として注目されていますが、体質や肌質によって、期待している効果が得られないこともあります。

従って、肌のトラブルで悩んでいる方は、ポリヌクレオチド製剤に詳しい専門医による診察を受けて適切な治療法を相談することを推奨します。

まぶたのクリニック編集部
美容医療の知識を持ち、施術内容や患者の疑問点を分かりやすく伝えることを専門とする。カウンセリングや施術に関わる医療従事者としての視点から、美容整形に関する実際の体験談や正しい情報を提供。リスクや注意点についても正確に伝え、読者が安心して美容医療を選択できるようサポート。
備考
  • 国家資格保有
  • 美容医療に関する実務経験あり
  • 大手美容クリニックにて施術サポート業務担当
  • 最新の美容医療情報に基づき記事執筆
  • 患者目線の分かりやすいコラムを執筆
まぶたのクリニック編集部のボックスのあしらい まぶたのクリニック編集部のボックスのあしらい
高橋 愛
幼少期から弟が慢性的な持病で悩んでおり、薬の正しい知識を学ぼうと考え、薬学部薬学科がある大学に入学。大学で薬学を学ぶ中で「薬は治療の道具であると同時に、使い方によっては健康を守る力にもなる」と実感し、さらに知識を深めたいという思いが強くなり薬剤師を志す。大学病院から調剤薬局を経て、現在は小規模病院にて勤務。医学的根拠に基づいたアドバイスを通じて、薬剤のリスク・健康への影響についても正確に伝え、読者が安心して美容医療に取り組めるよう当記事を監修しています。
備考
  • 国家資格保有
  • 美容医療に関する薬剤管理・カウンセリングの実務経験あり
  • 現場業務・カウンセリング・監修など幅広く担当
  • 最新の美容医療情報に基づき記事執筆
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