読み:かるてきろくぎむ
英語表記:Medical Record Keeping Obligation
ラテン語語源:なし
カテゴリ:医療管理・法令・倫理
略語:なし
カルテ記録義務の項目 | カルテ記録義務の情報 |
---|---|
カルテ記録義務の患者氏名 | ⚪︎患者のフルネームを記録する必要がある |
カルテ記録義務の診察日 | ⚪︎診察が行われた具体的な日付を記録 |
カルテ記録義務の診断内容 | ⚪︎医師による診断結果の詳細を記録 |
カルテ記録義務の治療内容 | ⚪︎実施された治療や施術の詳細を記録 |
カルテ記録義務の処方内容 | ⚪︎処方された薬品の名称 ⚪︎用量・用法を記録 |
カルテ記録義務の主な治療法 | ⚪︎患者に対して適用された主な治療法を記録 |
カルテ記録義務とは、医療従事者が患者の診療内容や経過を正確かつ詳細に、カルテに記録する法律上の義務であり、患者の安全管理や診療の質向上を目的としています。
カルテ記録義務により、医療行為の正確な記録がされていると、誤診や医療事故の防止・複数の医療従事者間での情報共有と連携・緊急時における迅速な患者情報のスムーズな確認などが可能となります。

カルテ記載には、患者氏名を含めた基本情報・診察日・診断内容・治療内容・処方内容などがあります。
カルテ記録義務は、インフォームドコンセント(説明と同意)の証明や、患者の医療に対する信頼を確保する上でも、非常に重要な義務です。
さらに、診療経過の客観的な把握と評価も可能となり、治療効果の検証と改善が効率的になることで、より適切な治療を受けられる可能性が高くなります。
医療訴訟やトラブルが発生した際には、カルテが客観的な証拠となったり、保険診療における診療報酬請求の正当性の証明になったりするメリットもあります。

カルテ記録の不備は、適切な医療判断が遅れ、患者への不利益になることがあるので、信頼できる医師選択が重要になります。
カルテ記録義務により保管されているカルテが紛失・破損することで、情報漏洩のリスクもあるので、事前に通院予定の医療機関が信頼できるか確認しておきましょう。

カルテ管理を徹底している医療機関では、経年劣化がない電子カルテシステムを導入していたり、情報セキュリティ対策していたりする傾向にあります。
カルテ記録義務は、患者が受ける医療の質と安全を守る上で、非常に重要な役割を果たす可能性が高いです。
例えば、過去の治療内容やアレルギー情報が正確に記録されていれば、将来別の医療機関を受診する際も、適切な診断や治療をスムーズに受けられる可能性が高まります。

一方で、カルテ記録が適切に行われていない場合、診療の質が低下する可能性があります。
医療機関を訪れる際には、自分の診療履歴が正確に記録されているか確認することが、より安全な医療を受けるために役立つかもしれません。
自身の受けている医療の透明性や安全性に関心がある場合は、かかりつけの医療機関にカルテ記録について確認してみることを推奨します。