眼瞼下垂の保険適用の場合の手術方法と目安の費用

眼瞼下垂の女性のイメージ

Introduction

眼瞼下垂という症状

今回は金沢出身で金沢に地域密着している形成外科専門医の島田良浩が眼瞼下垂の保険適用の場合の料金等について解説します。
眼瞼下垂は、まぶたが下がってきてものが見えにくくなる病気です。

その原因は主に以下の3つに分けられます

①先天性:生まれつきまぶたをあげる筋肉の力がない(弱い)
 先天性眼瞼下垂
②後天性:年齢とともにまぶたが下がってくる
 腱膜性眼瞼下垂:まぶたを挙げる力が伝わらなくなる
 偽性眼瞼下垂:まぶたのたるみが増えてまぶたが下がってくる
③その他:その他の疾患により眼瞼下垂症状が現れている
 重症筋無力症、動眼神経麻痺(脳梗塞、脳動脈瘤)など

その原因のほとんどは、加齢により徐々に症状が進行してくる②の後天性眼瞼下垂です。しかし、中には脳梗塞などの重篤な疾患が隠れている場合もありますので、適切な診断のできる医療機関を受診しましょう。

what happens

眼瞼下垂になると

眼瞼下垂と通常の目の図解

眼瞼下垂になると、ものが見えにくくなる以外にも様々な症状が現れます。

まぶたを開くだけではものが見えにくいため、おでこの筋肉(前頭筋)を使って眉毛も一緒に上げる必要が出てきます。

そのため、額にシワがよって深いシワの原因になります。また、前頭筋などの筋肉を常に使っている状態になるため、慢性的な頭痛や肩こりの原因にもなります。また、二重の幅が広くなったり、上まぶたの凹み(sunken eye)になったりと、見た目の変化も現れます。

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how to lift

まぶたを挙げるしくみと腱膜性眼瞼下垂

まぶたの筋肉の図解

まぶたをあげる筋肉には2種類あり、眼瞼挙筋とミュラー筋と呼ばれます。

主に眼瞼挙筋が収縮することでまぶたが開きますが、その裏側にあるミュラー筋も補助的に作用しています。

眼瞼挙筋は途中から薄い膜状の腱膜(挙筋腱膜)となり、睫毛の生え際あたりにある瞼板と呼ばれる軟骨につながっています。

挙筋腱膜の働き

まぶたが開く仕組みの図解

眼瞼挙筋が収縮すると、挙筋腱膜を介してその力が瞼板に伝わり、まぶたが開きます。挙筋腱膜は、筋肉の力を伝える腱(すじ)の役割をします。

腱膜性眼瞼下垂

腱膜性眼瞼下垂の図解

腱膜性眼瞼下垂は、何らかの原因で挙筋腱膜が瞼板から外れてしまった状態です。これにより、まぶたを開く力が瞼板にうまく伝わらなくなりまぶたが開きにくくなります。原因として多いのは、加齢やハードコンタクトレンズの使用が挙げられます。また、まぶたを頻繁にこする人も、挙筋腱膜と瞼板のつながりがゆるみやすくなります。
(→これをしっかり理解していれば、SNSなどで見かけるまぶたのマッサージや筋トレは、効果がないどころかむしろ逆効果であることがご理解いただけるかと思います)

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price

眼瞼下垂の保険適用の場合の手術方法と目安の費用

①眼瞼挙筋前転法 ¥44,000程度 *保険適用(3割負担の場合)

まぶたを開く力が弱くなっている腱膜性眼瞼下垂症の方が適用になります。

二重のラインに沿って皮膚を切開して、緩んだ眼瞼挙筋を瞼板に再固定します。傷跡は二重のラインに隠れるため目立ちません。まぶたのたるみがある場合は皮膚切除を併用することも可能ですが、切除量が多い場合は眉毛近くの厚い皮膚が被さり腫れぼったい目元になるため、注意が必要です。

副作用・合併症:アレルギー、出血、血腫、感染、左右差など

眼瞼挙筋前転法の手術方法の図解
挙筋腱膜と瞼板を糸で固定している図解

②眉下切開 ¥37,000程度 *保険適用(3割負担の場合)

まぶたのたるみが多い偽性眼瞼下垂の方が適用になります。

眉毛の下のラインに沿ってたるんだ皮膚を切り取ります。眉毛の下のラインに沿って傷ができますが、丁寧に縫合するため傷跡はほとんど目立たなくなります。皮膚のたるみが多い場合や手術によって目元の印象をあまり変えたくない方には良い適用となります。

副作用・合併症:アレルギー、出血、血腫、感染、左右差など

眉下切開の図解
眉下切開の図解

これらの治療を患者様の状態や希望に応じて適用を検討します。

ただし、腱膜性眼瞼下垂と偽性眼瞼下垂はいずれも合併している方も多いので、両方の治療が必要になることもあります。いずれの治療も局所麻酔の日帰り手術で治療が可能です。細かい解剖の確認と手術操作が必要になるため、全例拡大鏡下に手術を行っています。ダウンタイムは内出血や腫れが1-2週間程度でます。術後1週間で抜糸となります。

まぶたのクリニック金沢では保険診療でも美容診療であっても、デザインは同じくらい患者様のご希望を取り入れるようにしています。これは当院のコンセプトでもあって、目元はお顔の中でも印象を大きく左右する部位ですので、機能的によくすることはもちろんですが、見た目も美しくすることが必要だと考えているからです。

self check

眼瞼下垂のセルフチェック

眼瞼下垂かどうかチェックをする女性

こんなことありませんか?
☑︎まぶたが開きにくくなった
☑︎おでこのシワが多くなった
☑︎肩こりや頭痛が続く
☑︎顎を上げてものを見てしまう
☑︎眠たそうと言われる
☑︎視野が狭くなった
☑︎まぶたが窪む
☑︎二重の幅が変わった


1つでも当てはまった方は眼瞼下垂かもしれません。


次のセルフチェックしてみましょう。

①軽く目を閉じる
②眉毛の上を指で押さえながらまぶたを開く

おでこに力を入れないと、まぶたが開きにくい方は眼瞼下垂かもしれません。

summary

まとめ

まぶたのクリニックの外観

いかがでしたでしょうか。目の開き方は目元の印象だけではなくお顔の印象を大きく左右します。瞼を開けづらいと、おでこにシワがよってしまい、おでこのシワが目立ってしまいます。

眼瞼下垂かどうかなかなか自分ではわからないものです。

金沢にある形成外科、まぶたのクリニックでは形成外科専門医で金沢出身で金沢大学医学部卒業、元金沢医科大学 形成外科 助教の島田院長が丁寧に対応しています。

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