
ここからはまぶたのクリニックのコラム編集部であり当記事の筆者である私が、実際にクマ取り整形の論文について解説していきます。
クマ取り整形に匹敵?MGA配合目元クリーム「アイキララ」
本論文では、MGA(ミスチリル3-グリセリルアスコルビン酸)を配合した目元用クリームの使用効果を検証しています。
結論として、MGA配合の目元クリームで、2週間後、4週間後の皮膚の色や弾力で有意な改善が見られました。
今回の試験品は『アイキララ』という商品で、製造元は「北の達人コーポレーション」です。
対象は20歳以上の女性としました。
クマ取り整形の代替となるか?試験デザインと評価項目
対象者はインターネットを通じて一般応募し、アレルギーや皮膚疾患の無い、試験品を指定した使用方法に従って使用できる方として、43名を選定しました。
試験の詳細は以下の通りです。
- 調査期間:2016年4月7日~5月4日(4週間)
- 評価方法:使用前・2週間後・4週間後のアンケート比較
- 使用方法:1日2回、両目元に1プッシュ(約130mg)
- 評価項目:乾燥・明るさ・色味・化粧ノリ・小じわ・弾力(6項目)
クマ取り整形なしでも改善?肌質評価データの全貌
被験者43名のうち、途中離脱を除いて4週間後まで使用を継続した31名について、アンケート調査結果を解析しました。
各評価項目に関する使用後の変化を、以下のように点数化しています。
- 4 点:かなり改善した
- 3 点:改善した
- 2 点:少し改善した
- 1 点:どちらかと言えば改善した
- 0 点:変化なし
- -1 点:どちらかと言えば悪化した
- -2 点:少し悪化した
- -3 点:悪化した
- -4 点:かなり悪化した
使用前を基準として、2週間後、4週間後の点数を、平均値±標準偏差の形で示します。
評価項目 | 使用前 | 使用2週後 | 使用4週後 | p値(2週) | p値(4週) |
---|---|---|---|---|---|
乾燥具合 | 0.0 ± 0.0 | 1.1 ± 1.3 | 1.6 ± 1.1 | <0.001 | <0.001 |
明るさ | 0.0 ± 0.0 | 0.9 ± 1.1 | 1.5 ± 1.3 | <0.001 | <0.001 |
色味 | 0.0 ± 0.0 | 0.8 ± 1.2 | 1.4 ± 1.2 | <0.001 | <0.001 |
化粧ノリ | 0.0 ± 0.0 | 0.6 ± 1.5 | 1.5 ± 1.3 | 0.02 | <0.001 |
小じわ | 0.0 ± 0.0 | 0.6 ± 1.4 | 0.9 ± 1.1 | 0.04 | <0.001 |
弾力 | 0.0 ± 0.0 | 0.8 ± 1.2 | 1.5 ± 1.1 | 0.003 | <0.001 |
全項目についてプラスの改善評価が得られ、使用期間が長いほど効果が高い傾向が見られます。
クマ取り整形を迷う人必見!使用者の満足度と実感
4週間使用後にプラスの評価(「4 点:非常に満足」,「3点:満足」,「2 点:やや満足」,「1 点:どちらかと言えば満足」のどれかを選択)をした人は、83.9%(31人中26人)でした。
試験中に有害事象(皮膚炎・かぶれ・アレルギー反応)の報告はなく、安全性にも問題がないと考えられます。
最も改善した項目のトップ3は以下の通りです。
- 乾燥(+1.6点)
- 弾力(+1.5点)
- 明るさ(+1.5点)
見た目の若返り印象につながる変化が多数見られました。
クマ取り整形に匹敵?MGAの美容メカニズム
MGAはコラーゲン産生を促す新型ビタミンC誘導体を含むため、肌の弾力アップや小じわの改善につながったと考えられます。
また、使用2週間後よりも使用4週間後の方がより高い点数を示したことにより、継続使用で目元のハリや明るさの改善がより促進されると期待されます。
クマ取り整形の前に試してみる価値あり?今後の課題
本研究でMGAを含有した目元クリームを1日2回使用することで、2週間後、4週間後に目の下のクマ・小じわ・弾力が有意に改善したという結果が得られました。
ただし、今回は主観評価のみであるため、今後は客観的評価(肌水分・シワ面積の計測など)が必要と考えられています。
また、当院では当記事で解説した論文を参考に、美容医療の専門家が以下の記事を公開しています。
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クマ取り整形に関する専門的な知識を深めるため、臨床結果・医療技術に関する具体的な事例も学び取り入れた上で、最新の研究論文・臨床試験データに基づいて信頼性の高いコンテンツの作成に努めています。
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